即非の場 2

即非」とは、A≠A ∴Aである、というものである。「即」と「即非」の違いは難しいが、小田垣の説明では、即非は「非の面が強い分だけ、不可逆に近い」と言う。しかしそれは不可逆性(目下の論脈では他力性)の強調というより、「即非の場」すなわち「自力―他力の区別を超えた所」での不可逆性を指している。小田垣はそれが信仰というものだと言いたいのだろう。