仲介者としてのイエス=キリスト

言葉において絶対他者として現れる神。そのような神あるいは神々をいただく宗教は多い。ユダヤ教もそのひとつである。イスラーム教もそうである。神というのが言葉による人間的本質の自己超越化した形態であってみれば、最初から神が人間と関係しているのは当然である。したがって神と人間の間には必ず両者を取り持つ「仲介者」がいる。それがシャーマンであり、ユダヤ教なら預言者イスラーム教ならムハンマドである。イエスもまたそのような仲介者である。