神を騙る者たち 1

神を騙る一例を挙げよう。キリスト教信仰にとって中心的な命題として「罪」という概念がある。恨み・羨み・妬み・謗り……これらが罪であることは当然だが、キリスト教でいう「罪」とはずばり神を信じないことである。しかしこれは信仰者自身が自己の信仰/不信仰を問うときにだけ(だけである)問題となることである。ところが神を騙る者たちはこれを一般に適用して、神を信じない人たちを罪人と決めつける。この独善と傲慢が神を騙る者たちがとる態度である。