イエスのリアリティ―

「事実は小説より奇なり」と言うが、事実よりも小説にリアリティーを感じるというのが人間である。福音書もまた物語つまりフィクションとして描かれている。その肝は、人間イエスが同時に神の子であるというところにある。このイエスの人性と神性は不離一体のものであるから、どちらか一方に偏重したイエス像は、イエスのリアリティ―を見損なう恐れが多分にあるといわなければならない。(8/15.16.18参照)