ブルトマンのお蔭

平面に対して垂直線が交わるところにイエス=キリストの意味がある。この問題に現代的な示唆を与えたのがブルトマンである。(因みにバルトが教義学に専念できたのはブルトマンのお蔭である。)ブルトマンの研究(非神話化)は、後発の研究者に大きな影響を与えるほどに、人間イエスの実像に迫る画期的なものであった。今日人間イエスが語られる時、何がしかをブルトマンに負わないものはないと言ってもよい。しかしそのかれは一方で、神の子イエス=キリストの意味を探求しつづけた人でもあった。