言葉において顕れる神 4

聖書によれば神とは「在る者」(出エジプト3:14)である。すなわち神はいっさいの存在の根拠(源泉)である。これは神の定義としてひじょうに洗練されたものである。もちろん言葉によって定義(define)されるかぎり、神は限定されている。しかし私たちはそれ以外に神を知ることはできない。これを否定的にみるか肯定的にみるかにかかわらず、神は言葉以外に人間の前に現れることはない。その言葉の最大限において神は「普遍者」である。神の無限⇔有限のありようは言葉によっている。それは神の普遍⇔固有に反映している。普遍者である神は、同時に固有の神でもある。