騙りの来歴 4

キリスト教に光と影の矛盾が生じた根本的な理由のひとつとして、神学の致命的な欠陥を挙げなければならない。神学は神が裸の王様であることを(知ってか知らずか)隠していた。裸の王様とは神の無力を言う。人間的権威(権力)にとってこれほど都合の悪い話はない。神が絶大な権威を持つことは(この場合、見かけの権威にすぎないが)、自分たちの都合のためには絶対に必要なことであった。