科学による神の否定 1

神が無(空)であることと、科学的見地から神の存在が否定されることは、厳密に区別しなければならない。しかし一般的には神の存在否定に科学的合理性が用いられる。たしかにふつうの意味で「神は存在する」と言うのを否定するには、それは有効である。だから歴史が宗教から科学へと移るにつれ、神(霊)は姿を消していったのである。私を含めて現代人が神の存在を否定したり不信を抱いたりするのはそのためである。これはカルト的不健全性に比べれば、ずっと健全な考え方である。