神なき思考

これまで見てきたように、小田垣にあって、神は対象的な存在ではない。そのような神は偶像にすぎない。では何をして神と呼ぶか。第6章(解釈学的神学と神)はこの問題が扱われている。その中で彼は、ハイデッガーに拠りながら、「神なき思考の方が、神をまことに神たらしめる」という無−神論を展開している。