言葉が創り出した神

フォイエルバッハが『キリスト教の本質』で述べているように、神とは人間が創り出したものである。言葉によって形成された自我(意識)は、その言葉によって自己を超え出ていこうとする。自己超出あるいは自己超越である。言葉は人間から出て、人間の外に人間以上の存在、至高の絶対者を創り出す。その絶対的至高者によって人間は逆に支配されもする。人間がつくりだした機械によって人間が支配されるように。神とは人間による自己規律の外在化であり、見方によっては「疎外」である。