知恵と感動の源泉としての神

人間の思惟において最高の理念がイデアであるとすれば、その人格的至高者が神である。ユダヤ教はそこに源泉を置いた。人類史上あるいは宗教史上有力な宗教のひとつであるキリスト教は、ユダヤ教から借りたその神を自身の神として普遍化した。西洋的にみれば、理性から来る知恵も、感性から来る感動も、その源泉から汲み取られたものである。因みに私がバッハやモーツァルトの音楽に感動するのは(5/10・11既述)西洋文化に影響されたそのような環境が私のなかにあるからである。